主審の試合終了を告げる笛が響いた時、その若きディフェンダーは大きく深呼吸し、安堵の表情を浮かべた。そしてキムジンヒョン選手、瀬古選手とハイタッチし、健闘を称え合った。試合中は落ち着いていたように見えたが、やはり緊張していたのだ_19歳のセンターバック、西尾隆矢選手
ジョーカーとして使うと思っていた大久保選手、そして何より、西尾選手。昨年まで絶対的ディフェンスリーダーとして桜の堅守を支えてきたマテイヨニッチ選手が中国のクラブに移籍
そういう特殊な状況で西尾選手に回ってきたチャンス。サッカーに年齢は関係ないという監督の言葉通り、思い切った采配
そして___35分、丸橋選手のロングフィードに抜け出した大久保選手をたまらず相手CBが倒して一発レッド
柏は攻撃陣を一枚削って、CB染谷選手を投入した。これで西尾選手も随分、精神的に余裕を持てただろう。ひとり少なくなった柏に対して終始試合を優勢に進めたセレッソは42分に大久保選手のお帰りなさい弾、85分に坂元選手がゴールを決め、試合をモノにした。西尾選手は相手のトップに納まりそうになった時には
ガツンと前に出て潰しにいっていた。終始、同じユース出身の瀬古選手とバランスを取りながら即なくこなしていた。もう少し冒険してもいいと思えるシーンもあったがそれはこれからだろう。ところでその西尾選手、最近知ったのだが、八尾市出身で中学校は私と同じだった。親子以上に離れた年齢でもこうやって後輩が立派に戦っている姿は胸をすく
帰りの道すがら、思いついた即席チャントを口ずさむのだ
ラ、ラ、ラ、リュウヤ、守れリュウヤ
ラ、ラ、ラ、八尾市の誇り
2021年2月27日(土)2021明治安田生命J1リーグ第1節
セレッソ大阪2-0柏レイソル
@ヤンマースタジアム長居 天候:晴れ16:03KO 観客4,481人
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