2021Season Episode14 OBさん達 湘南ベルマーレ戦


度も湘南のカウンターにさらされながら、守備網が破られ、失点を重ね、崩れ落ちていくセレッソの選手たちを横目で見ながら、呆然としていると

隣に座っているおじさんが声をかけてきた

「私、ヤンマーの尼崎工場で勤めてましてん。

レッソの創設時も知ってるし、日本リーグ時代は釜本やネルソンがおってな。昔は尼崎のグラウンドで練習してたわ」

「JRから見えますよね」「そう、そう」「あそこにおる人もOBや」と指さした先にはおじさんと同世代の男性が難しい顔で腕を組んでグラウンドを睨んでいた

くとなんでもスタンドのあちこちにヤンマーのOB達が応援に来ているという

そう言えばこのおじさん、試合前に何人にも挨拶したり、目礼したりしていたので付き合いの広い人なんだなぁと思っていたが、そのうちの何人かはヤンマーOBあるいはOGの人たちだった訳だ

 胸ロゴ企業の大株主であるヤンマー。言わずと知れたヤンマーディーゼルサッカー部がセレッソの前身であり、また同社の新入社員の入社式にはセレッソの選手たちが招かれているのをネットニュースを見たことがあるし、本社エレベーターに選手のラッピングしてある画像を見たりした

ンマーの社員たちはセレッソに対しての愛着や矜持を持っておられるだろうなと羨ましく思ったものだ


しかし、隣のおじさんや周りにいるヤンマーOB、OGの人たちのセレッソへの想いは自分など到底想像もできないくらいの時間と情熱を賭けたものなのだろう

合は湘南がクルピ監督に引導を渡すに十分な5得点、セレッソは意地のペナルティキックで得た1点。1-5で無残な敗戦

 翌日、クルピ監督の解任が公式にリリースされた。ある意味、こうなることは開幕前から予測が出来たので驚きはしなかった。が、しかし___

だにACL、ルヴァン杯や天皇杯のタイトル獲得を目指すとコメントしている森島社長や小菊新監督には驚いた。少なくとも試合後の帰路、「こりゃ、ヤバいな」と小さな声で囁くのがあちらこちらから聞こえたのに

ヤバいとは言うまでもなく降格である

のチーム状況でカップ戦に労力を割くような余裕があろうはずもなく、ファン・サポーターはひとえにJ2降格阻止のみが最大の願いであるのは自明

第26節(ただし第19節未)終了時点で勝ち点30の12位、降格圏内の17位までの差は7ポイント。なんとかあと13試合で勝ち点10ポイント、安全圏の勝ち点40を得て降格を逃れたい

あのOBさん達を四度、悲しませることだけはして欲しくない




 2021年8月25日(水2021明治安田生命J1リーグ第26節 

セレッソ大阪1-5湘南ベルマーレ

 @ヨドコウ桜スタジアム 天候:晴 19:03KO 観客4,508

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