2022Season Episode31 タイトルへの執念 川崎フロンターレ戦

 

のシーンを何度見返しただろう。おそらくセレッソのファンやサポーター、クラブに関わる人たち。セレッソだけでなくJリーグの他クラブのファン、サッカー好きの人たち。たくさんの人たちが見られたことだろう。何度見ても信じられない、タイトルへの執念としか言いようがない。

_TV画面の右上には後半50:00+5と表示されていた。つまりこのプレイが途切れた時点で審判は試合終了のホイッスルを吹く。松田から長いボールがゴール前に放り込まれた。両チームの選手がヘディングで競り合い、流れたボールを加藤がスライディングしながら中原へ。中原が左足でクロスを上げる。ボールはゴールを横切る。ゴール前に上がっていた西尾がスライディングしながら折り返す。ラインを割らずふわっと上がったボールを山田がヘッドで押し込んだ。ゴール。2-2の同点。レフェリーはVARと確認した後、ホイッスルを鳴らした。セレッソの準決勝進出が決まった瞬間である。


崎フロンターレとのルヴァン杯プライムステージ準々決勝第二戦。アウェイ等々力競技場での試合。1週間前のホームでの第一戦では1-1の引き分けだが、アウェイゴールをあげている川崎はこの試合0-0なら準決勝進出。セレッソは2点以上をあげて次に進みたい。そんな得点が必要な事情を踏まえてリザーブメンバーにはGK清水、DF舩木以外はMF中原、FW加藤、パトリッキ、山田、北野と攻撃陣を揃えた。一方、川崎はコロナ禍で苦しんでいた選手たちが復帰し、名前のある選手が顔を揃える。こうなると川崎はいつもの川崎。ボールを保持して選手間で三角形をつくり、早いパス回しとパスを出したらすぐに動いて新たな三角形をつくり、相手の門を通す。序盤は川崎のペースで進む。一方、セレッソもストロングである山中、松田の両SBからクロスを供給してチャンスをつくる。
かし_先制したのは川崎。前半40分、セレッソ陣で素早いパス回しからゴール前に縦パスを打ち込まれ、チャナティップがゴール裏スペースにラストパス。ダミアンがシュート、CBが跳ね返したが、こぼれ球をマルシーニョに決められる、1-0。
さらに後半53分、ディフェンスラインをあげるセレッソ川崎はロングフィードでマルシーニョに出す。対応した松田が剝がされ、ダミアンにパス。マルシーニョが中に入ってきて強烈なシュートが決める。これで2-0。アグリゲートスコア(累積スコア)3-1。セレッソは2点以上が必要となり、万事休す、正直、これで終わったと梅酒サワーを作りにTV画面から離れた。

が、選手たちはカップをピンクに染めることを全く諦めていなかった。

後半から投入された加藤に加え、61分、出来れば均衡した状態で交替させたかったパトリッキ、山田、北野を、68分に中原を投入し、最後の勝負に出る。

刻々と時間が過ぎていくなか、90分、山中のクロスにニアで加藤がヘッディングで合わせて漸く1点を返す。しかし時間はない。あとは5分のアディショナルタイムを残すのみ。川崎からすれば、1点は返されたもののほぼパーフェクトに試合を進め、準決勝進出が疑いないところまで来ている。冷静に考えればあと5分、敵陣深くでボールをキープし、時計を進めればよいが、猛攻撃を仕掛けるセレッソの勢いに飲まれたか____そして

勝負事は最後の最後までわからない。_陳腐な言葉だが、改めてそう思う。

そして選手たちのタイトルにかける執念があの恐ろしいほど苛烈で繊細なラストプレイにつながった。それに比べて試合途中で中座して酒をつくり、不貞腐れながら試合を見ていた自分を恥じ入るばかりである。

2022年8月10日(水)YBCルヴァンカップ プライムステージ準々決勝 第2戦 

川崎フロンターレ2-2セレッソ大阪
 @等々力陸上競技場 天候:晴 19:03KO 観客13,877

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