2023Season Episode21 采配、冴える ガンバ大阪戦

 

1リーグ第11節アウェイガンバ大阪戦。今季2回目の大阪ダービーだが、やはりリーグ戦は格別。特にゴールデンウィークに開催されるこのカードに3万4千人以上の観客が訪れる。セレッソは前節広島戦、またもや苦杯を嘗めており、上位への再チャレンジのためにここはアウェイでガンバを叩きたい。

ンバの状況はさらに深刻で現在順位17位と低迷、前節も鹿島に敗れたようである。ただ、直近のチーム状況であるとか、順位とかそんなもの関係なくお互いに絶対負けられないのが大阪ダービー。選手の入場シーン、ガンバのコレオグラフィーは素晴らしい。公式戦60試合目の勝敗は果たしてどうなるか。

⚽スタメン



リザーブメンバーを含め、土曜日に行われた前節広島戦と全く同じメンバー。中三日ということを考えれば、ダービーまでは無理してでもこのメンバーでいきたいという小菊監督の強い意志の表れか。 90分フルタイムで出場している奥埜、香川に後半、疲れが出なければよいが。





前半1分⚽ガンバの守備
ガンバの守備はリトリートしてスペースを埋めるのではなく、高い位置で人についてボールが出たところにアプローチしてボールを奪い素早くカウンターをするかたち。

前半9分⚽セレッソの守備

セレッソの守備はリトリートする際には中盤で4-1-4-1のかたちを作る。4-4の間をコンパクトにしてその間を原川がボールサイドにスライドする。ガンバは両SBが幅を取ってセレッソの守備網を広げようとしている。

前半28分⚽セレッソ得点 得点者レオセアラ ガンバ大阪0-1セレッソ大阪

ここまでどちらかというと自分たちのやりたいことが出来ているのはガンバだった。セレッソはボール回しのところでパスミスが出て上手くリズムに乗れていなかった。しかし28分、山中がボールを持ち、中盤を経由して松田にわたる。松田がボールを持った瞬間、ガンバの守備が間に合っていなかったので、クロス。
毎熊、レオセアラ、為田がゴールに向かいスプリント。レオセアラのヘディングゴールが決まる。劣勢を一発で跳ね返せるFWがいるのは心強い。0-1、セレッソがリードする。前半はこのまま終了。



前半のスタッツはシュート数(枠内)がガンバ:セレッソ=3(1):4(4)、ボール支配率が同53%:47%、パス数(成功率)が同256(81%):205(81%)。パス数ではセレッソは20%ぐらい少ないが、成功率は共に81%。お互い肝心なところでミスが目立っていたが観戦していた感覚よりデータ上は五分五分だったことがわかる。ただこうしたなか先制できたのは大きかった。
ガンバ就任一年目のポヤトス監督のサッカーはボール支配率を高め、パスを散らして相手を崩すこと。前半のスタッツではそこまで支配率で差をつけることが出来なかった。

後半開始。
後半開始から一枚イエローカードをもらっている松田に代えて中原投入。RWGに入り、毎熊をRSBに下げた。

⚽後半56分⚽セレッソ失点  ガンバ大阪1-1セレッソ大阪


ガンバは攻撃の圧力を強めてくる。LSB黒川を前に出して食野、宇佐美と三角形を作り、セレッソ陣ディフェンスラインの裏、深くをとりたい。そのかたちが結実したのが56分のガンバの得点。食野から裏に飛び出した宇佐美にパス。宇佐美がマイナスに折り返したパスをジェバリがスルー。飛び込んできたダワンがネットを揺らす。ポヤトス監督が目指すサッカー、目指すゴールだったのではないか。これで1-1、勝負はわからなくなった。

⚽後半68分⚽セレッソの陣容
失点後の    60分、セレッソは為田に代えて上門。上門がピッチに入るときに何度も手で「2」を作り、味方の選手に伝える。ダブルボランチに変更した。その後、68分にレオセアラ→加藤、原川→北野と選手交代をして4-4-2のシステム。セレッソは早めの積極的な選手交代で選手にベンチの意思を伝える。FW、SH陣4枚がすべて交代して前から守備のプレスを敢行するシーンが増えた。

後半90分⚽セレッソ得点 得点者 加藤 ガンバ大阪1-2セレッソ大阪
押され気味のセレッソだったが、後半90分に歓喜の時がくる。攻め込まれてこぼれ球を奥埜が回収。奥埜→香川→北野とつないで山中にパス。山中がスプリントとして伝家の宝刀、左足でのクロスに加藤が頭で合わせた。これで勝負あり。


【雑  感】
・最終的なスタッツ。シュート数(枠内)がガンバ:セレッソ=12(9):7(7)であった。また、ボール支配率は同59%:41%で前半終了時より両者の差が開いた。それだけ後半はガンバが優勢だった。
・小菊監督が試合後のインタビューで語った通り、大阪ダービーは内容より結果がすべてだということを選手と共有。セレッソのスタッフ、コーチとして長年悔しい思いを重ねてきた小菊監督ならではの熱い口調。5枚の交代枠すべてを使い4-1-2ー3から始まったシステムを途中、2ボランチにし、最後は5バックで逃げ切るという小菊監督の采配は早め早めの選手交代で冴えていた。(ガンバは交代が2人だった)小菊監督は就任して以来、大阪ダービーに関しては無類の強さを発揮しており、リーグ戦は4連勝となった。(ルヴァン杯は3勝1敗)
・とはいえ、後半は終始ガンバに圧されており、勝敗がどちらに転んでもおかしくない内容。セレッソの得点は二点とも完璧なSBのクロスから完璧なFWのヘディングゴールによってもたらされた。

2023年5月3日(水)2023年明治安田生命J1リーグ第11節
ガンバ大阪1-2セレッソ大阪
 @パナソニックスタジアム吹田  天候:晴 14:03 KO 観客34,517

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