2023Season Episode26 辿り着いた男 横浜FC戦

 

1リーグ第15節 ホーム横浜FC戦。試合開始2時間前に発表されるスタメン。横浜FCに懐かしい名前を見つけた。_山根永遠選手。広島ユース出身。2017年から2年半、セレッソに在籍していた。主戦場は当時J3に参入していたセレッソ大阪U23。その時は4-4-2に左SH。右・斧澤、左・山根コンビ。何度も相手ディフェンスを切り裂く。
レイ以外でもガンバ大阪とのU23対決に勝利し、試合後、サポーターに太鼓を借りて叩き、スタッフにやめとけと止められたり、両足が攣り、試合終了後、サランラップのような透明なもので両足をぐるぐる巻きにアイシングしながら挨拶したりと_印象に残る選手だった。

2019年シーズン途中に金沢に移籍、その後、水戸群馬と渡り歩き、昨季途中に横浜FCに移籍。今日の試合では先発を勝ち取り、久しぶりの1万人4千人以上の観客が入ったヨドコウ桜スタジアム(当時はは500人程度のキンチョウスタジアム)でのプレイ。注目してみたい。

⚽スタメン


セレッソのスタメンは前節湘南戦より、FW加藤→MF鈴木の1枚を変更。従ってシステムも4-4-2から4-3-3にして鈴木をAC、レオセアラの1トップ。ベンチには山根とセレッソU23でともに戦った舩木、喜田、西尾が入っている。こうやって以前同僚だった選手が数年後、敵味方に分かれて邂逅するのもこのスポーツの好きなところ。


この試合、コイントスでおそらく横浜が選択権を得て、前後半でピッチがいつもとは逆になった。後半、こちらに向かって攻めてくる雰囲気が好きなのにそれを削がれるのは、少し残念だった。

しかし、これによってLWBに入っている山根のプレイがより間近で観ることができようになった。セレッソベンチ前でのプレイで山根も気合が入ったことだろう。

前半1分45秒⚽横浜の守備

横浜の守備は5バック。5-3ー2のようなかたちになる。セレッソの2CBがボールを持った時にはCF小川とRWG山下で牽制、その時点でかなりはっきりと5バックを組んでくる。ここまではっきりした5バックをしてくるチームはいままでなかった。1分45分のシーン、セレッソは香川は鳥海の横に降りて3バック化、奥埜は高い位置、鈴木は横浜CF小川の横ぐらいに位置している。1AC+2IHをバランスよく動かして攻撃のかたちをつくる。

前半5分35秒⚽横浜の攻撃

タイトに守るセレッソの守備、SBーCBの背後にはスペースがある。横浜はWBを起点に背後にパスを出し、WGを走らせクロスにCF小川に合わせるシンプルの攻め手。RWG山下はスピードがあり、前節得点を決めており危険な選手。

⚽前半43分⚽セレッソ得点 得点者為田 セレッソ大阪1-0横浜FC


幅をとったクルークスがボールを持った時に香川がニアゾーンに侵入。横浜のディフェンスラインを下げて、上がってきた毎熊に戻す。毎熊がワンタッチで反対サイドの為田にパス。為田がドンピシャヘッドでネットを揺らす。山根、完全に背後をとられた。

前半はこのまま終了。

クルークスが相変わらず好調で左で作ってサイドチェンジからクルークスに渡してクロスを上げさせるシーンが何回かあった。
前半のスタッツは
シュート数(枠内)がセレッソ10(5):横浜1(1)、支配率は同64%:36%と圧倒。こういう相手に5バックで守られる試合でよくあるのが、無得点で時間が経過して焦って、無理して前がかりになってカウンター食らって失点というやつ。この試合はいい時間帯に先制点がとれたセレッソ。後半もこのペースで攻めて追加点を奪いたい。後半は開始から好調だったクルークスに代えて中原。折角、良い感じだったのに少しトラブルがあったのか心配である。

⚽後半45分⚽横浜の攻撃 山根 最大の見せ場


後半開始、横浜のキックオフ。CBに戻してモラエスから山根へロングフィード。山根、小川とパス交換し、シュート。キムジンヒョンが足でビックセーブ。開始早々の不意を突く攻撃で肝を冷やす。「トワ君、何すんねん」と思わずお隣さんが悲鳴をあげた。

⚽後半83分⚽セレッソ得点 得点者中原 セレッソ大阪2-0横浜FC

膠着状態が続いた後半だったが、終盤戦。次の得点もセレッソ。FKの流れから一旦、横浜にボールを奪われそうになるが、途中出場の西尾が回収し、二次攻撃。香川がペナ角で倒されながらも舩木にパス。舩木→カピシャーバから最後は中原が余って、ドフリーでシュート。後半は守備が嵌った時間帯もあっただけに香川が倒れた時、セルフジャッジして足が止まったことで失点した横浜としては残念だった。結局、2-0でセレッソの勝利。リーグ戦、3連勝を飾った。

【雑  感】
・試合全体のスタッツはシュート数(枠内)はセレッソ18(9):横浜6(3)、支配率は同59%:41%。全体を通してセレッソが圧倒した試合であった。
・山根永遠選手、60分までの出場。後半開始早々のシュートは彼がなぜJ1に辿り着いたのがわかる勝利への執念が宿ったシュートだった。これからも横浜FCで活躍し、J1の選手でいて欲しい。
・山中選手が鹿島戦でJ1通算200試合出場達成のセレモニーが行われた。こういうセレモニーは大体、美人の奥様とちびっ子がパパのユニフォームを着て花束を贈呈するのだが、審判団も相手選手も拍手をして笑顔になる良いシーン。山中選手がセレッソに来てくれて本当に良かったと思える活躍である。おめでとうございます。
・香川選手、相手が引いてスペースと時間があれば圧巻のプレイ連発。試合中はあらゆる選手に身振り、手振り、声掛けをして指示を出す。ピッチ内での王様感。
・次節は3位アウェイ名古屋、次々節は首位ホーム神戸戦。今のセレッソが上位にどれだけ通用するかのメルクマールとなる試合が連戦である。ある意味、今季を占う正念場である。

2023年5月28日(日)2023年明治安田生命J1リーグ第15節
セレッソ大阪2-0横浜FC
 @ヨドコウ桜スタジアム 天候:曇り時々晴 14:03 KO 観客14,304

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