2023Season Episode30 ボランチが基準 ガンバ大阪戦

 

こ2年間は準優勝という結果に終わったルヴァン杯。今季こそ優勝との思いで臨んだグループステージ。最終戦はホームガンバ大阪戦。勝っても殆どグループステージ突破の望みはなかったが、0-1との敗戦となった。この敗戦で結果的にガンバ大阪のグループステージを突破を許す。このことで二重の悔しさを味わうことになった。
こ数年は分があるとはいえ、それまで圧倒的に苦杯を嘗めていた相手。ひとつの負けが相性をひっくり返しかねない。以前のガンバ大阪セレッソに対して負け試合を引き分けに、引き分けの試合を勝ちにするチームだった。この敗戦がそうした分岐点にならないためにも10月のリーグ戦では何が何でも勝たなければならない。連敗は許されない。
合後の小菊監督のインタビュー。小菊監督_今日の試合も、たくさんのポジティブな点もありました。①ボランチを基準にボールを動かすこと、②ダイナミックなサイドチェンジから質的優位を生かしていくこと、チームがデザインした形もたくさんありました。
(注:筆者付番)②のダイナミックなサイドチェンジはわかり易いが、①のボランチを基準にボールを動かすこととはどういったことだろうか。この試合の先発のボランチは原川、喜田。基本システムは4-4-2。ボランチを基準とするということは二人のボランチの立ち位置からその他の選手が立ち位置を決め、攻撃を仕掛ける。_ということなのか、試合を振り返る。

⚽スタメン

スタメンは前試合神戸戦より、進藤→西尾、香川→原川、レオセアラ→加藤、奥埜→北野の4枚が代わっている。進藤の怪我、レオセアラの出場停止は痛い。公式戦連続得点中の北野はU21対象選手である。また、キムジンヒョン、松田、進藤、山中とディフェンス陣に怪我人が多く出ているなかマテイヨニッチがベンチに戻ってきたのは明るい材料。

前半4分59秒⚽ガンバの攻撃、セレッソの守備
  

セレッソの守備はいつもの4-4-2でリトリート。ラインは浅く3ラインを圧縮しているため、背後にスペースがある。また横幅もコンパクトにしているため、ボールと反対サイドのガンバのWG、SBはフリー。ガンバの攻撃時の立ち位置はアラーノが両CBの間に立ち、倉田、食野の両WG、黒川、半田の両SBは幅を取っている。ボールが反対サイドに渡った時、セレッソの守備がどれだけ早くスライドし、チェックにいけるかが鍵。

前半14分59秒⚽セレッソの攻撃時の立ち位置(ボランチ基準1)

最終ラインが3バック化し、2ボランチがセンターサークル内で横並びになる。ガンバの守備が真ん中を締める配置をみて、舩木がハーフレーンの深いところに入っていく。鳥海から幅をとるカピシャーバにパスが出たがこのシーンでは残念ながら舩木にはパスはつながれなかった。この試合、舩木がハーフスペースに上がってくるシーンが幾度かあった。

⚽前半37⚽セレッソ失点 セレッソ大阪0-1ガンバ大阪
ガンバのコーナーキック。舩木と西尾の間を半田が入り、高い打点のヘディングゴール。お互い数少ないチャンスをものにしたのはガンバの方だった。セレッソとしては前半も残り少ない時間だったので失点したのは残念だった。


前半はこのまま終了。スタッツはセレッソ:ガンバがシュート数(枠内)は1(1):2(1)だった。支配率をみたかったが、ルヴァン杯はスカパー放送なのでなし。感覚的には45:55ぐらいと思う。解説の橋本氏も言っていたようにセレッソは2トップの加藤、北野が守備時にプレスバックして中盤までかえってくるのはよいが、トランジション時に前線に枚数が足りず、ボールを運んでいる選手が孤立しているケースが何度かあった。北野は単騎で抜こうとするが潰されシーンがあり、前半終了間際、苛立ちからか危険なタックルでイエローカードを貰った。シュート1本は明らかに上手くいっていない。

⚽後半45分59秒⚽セレッソの攻撃時の立ち位置(ボランチ基準2)

HTで小菊監督からの指示が反映されやすい最初のプレイ。原川が最終ラインに下がって3バック化。前半と同じように舩木がハーフレーンに上がり、ガンバの4-3-3の中盤ラインの3の脇をとる。鳥海からカピシャーバにボールが入るが、カピシャーバのパスが引っ掛かる。再現性のあるプレイなので仕込んできたものだろう。

⚽後半66分26秒⚽セレッソの攻撃(サイドチェンジ) 

65分に交代で入った香川がアイソレーションのカピシャーバへサイドチェンジが早速出た。香川からのダイナミックなサイドチェンは今季のセレッソにとってびとつの武器になっており、小菊監督の試合後インタビューのプレイ②である。

この試合は結局、0-1で終了。
溜飲を下げるようにチャントを謳い続けるガンバサポーターを後目にスタジアムを後にした。

【雑   感】
・最終的なスタッツはセレッソ:ガンバがシュート数(枠内)は5(3):2(1)だった。ガンバは後半シュートゼロ。先制してからは勝ち切りことにフォーカスし割り切った戦い方をした印象。
・カピシャーバはキレッキレで何度も左サイドをぶっちきってクロスを上げていたが、中の合わせる選手がいなかった。カピシャーバ、クルークスのクロスを活かすためのCFがレオセアラしかいないのは不安材料である。
・後半途中から入った香川、奥埜選手はさすがの存在感。あまりうまくいってなかった攻撃を活性化させた。
・既述の通り、この試合、舩木選手がハーフレーンに立ち位置をとり、ボールを受けるシーンが何度かあった。前節のブログでも書いたが、いままで舩木選手の良さがあまりわからなかったが、これから攻撃的な左SBとして一皮むける可能性を感じた。
・北野選手はガンバCB三浦選手にことごとく潰されていた。J1のCBに勝てるようにならなければリーグ戦先発は難しい。小菊監督の試合後のインタビューでもかなり厳しい評価。
・次節からリーグ戦後半戦、ホームで負けた札幌とのアウェイ。さらに上位にいくためにはこの敗戦を引きづることなくアウェイで勝利したい。マテイヨニッチ選手の復活に期待。

2023年6月18日(日)JリーグYBCルヴァンカップグループリーグ第6節
セレッソ大阪0-1ガンバ大阪
 @ヨドコウ桜スタジアム 天候:晴 19:03 KO 観客18,061

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