2023Season Episode32  振れ幅 アビスパ福岡戦

 

Jに一試合だけ行われたJ1リーグ第19節ホームアビスパ福岡戦。

前節札幌戦が今季ベストゲームだっただけに否が応でも期待が高まったのだが、残念ながら今季ワーストとも思われる内容で0-1で敗戦。福岡にシーズンダブルを食らう。アウェイで良い試合をし、ホームで負けるとなるとクラブの営業的にもなかなか辛い。

リーグ戦は基本的には週末ごとに行われ、その試合と試合の間は一日休養の後、次の試合の準備、即ち相手チームを想定し、調子のよい選手を見極めスターティングメンバーを決定、戦術の落とし込み、実戦練習を行う。小菊監督はこのプロセスを特に重視しており、「日々のトレーニングがすべてだ」という言い方をよくする。福岡戦でも当然、スカウティングの基づく相手をイメージした練習が繰り返され、それを実践しようとしたはずであるがハマらなかった。逆に福岡は終始、セレッソに対して準備してきたこと、やりたいことが出来ていたように感じた。

 ⚽スタメン


スタメンは前節より毎熊→ヨニッチと1枚変更。ヨニッチはLCBに入り、進藤がLSBに入った。ヨニッチが帰ってきたのは心強いが、LSBには松田ではなく、進藤とはどういうことだろう。松田は怪我なのか。また、毎熊は公式から何も発表されていないのでコンディション不良なのか。
少し不安を感じるところである。
また、神戸戦以来出場のない奥埜も心配である。これには公式から以前から違和感のあった半月板の手術を7月3日に行ったことが公表された。”セレッソの心臓”の離脱は痛いが無理せず、完治させて欲しい。

⚽前半2分55秒⚽セレッソの攻撃 右からの早めのクロス


クルークスにボールが渡ると自由にクロスを上げさせないように前嶋、金森にダブルチームで抑えにくる。進藤にボールを戻すとフリーの進藤は早めのクロス。反対サイドのボックス付近にはレオセアラ、加藤、カピシャーバとヘディングシュートの体制で待っている。セレッソのこの攻撃はおそらくデザインされたものだろう。クルークスのクロスの精度を誰よりも知っている福岡の選手たち、こちらもでデザインされた守備で対応した。

⚽前半7⚽開始早々のトラブル 福岡 紺野選手交代

開始早々、自陣深くのボールを舩木が大きくクリアしようと蹴ったボールが猛チャージに来た紺野の顔面を直撃。すぐに目を押さえて反対サイドのベンチに下がった紺野。福岡はしばし10人での戦いを強いられる。結局7分に
紺野→佐藤に交代でカードを一枚使う。「和製メッシ」紺野のドリブルは楽しみにしていたひとつのなので残念であった。そして福岡としても開始早々の紺野の離脱は痛かったはずである。

⚽前半7⚽福岡の守備 中を締めてセレッソに外回りをさせる

福岡の守備はミドルプレスで前線4枚と両ボランチでしっかりと中を締めて、制限をかけセレッソに外回りの進行を強いる立ち位置。クルークスとカピシャーバと一対一になってもプレスバックで間に合うということか。

⚽前半22⚽セレッソ失点 セレッソ大阪0-1アビスパ福岡
お互い守備の強度が高く、」膠着状態が続いた22分、福岡が先制。左CKから一旦、後ろにお戻して金森にボールがわたる。金森が縦に侵入して綺麗なクロス、ルキアンが頭で合わせた。セレッソが悔やまれるのは金森のクロスの際に二枚ついていたが、自由にクロスを上げさせてしまったこと、金森を褒めるしかないのかもしれないが。守備強度の高い福岡に先制され、難しい展開になってしまった。

先制された後、福岡は4-4-2のミドルゾーンでのブロック、ボールを奪ってからのルキアンを使ってのカウンター攻撃をより鮮明に出してきた。一方、セレッソもボールを持てるようになってから効果的な攻撃も幾度かはあったが、前半終了。
前半スタッツ(DAZN)はセレッソ:福岡=シュート(枠内)が2(2):5(4)、ボール支配率が63%:37%であった。
支配率は高いがシュートまで行けていないので、ボールを持たされている感が否めない。特に期待していたクルークスは前嶋のタイトなマークで完全にストップされていた。反対サイドのカピシャーバも目立ったプレイは出来なかった。

⚽後半59分33秒⚽セレッソの攻撃 舩木、加藤の意図のあったクロス


後半開始早々も福岡に圧される展開であったが漸く可能性のある攻撃。セレッソが押し込んでの二次攻撃。喜田が上がってきた舩木にパス。舩木はフリーで2CBの間にクロス。加藤が押し込もうとするが。。。二人の意図があった攻撃だったが、決めることは出来なかった。
この時間帯からはセレッソが攻撃を仕掛けることが多くなった。「なぜそこに」進藤も積極的に前に出てきて、攻撃参加。厚みのあるアタックが出来ていたが、結局、福岡のゴールを割ることが出来なかった。0-1、ホームで痛い敗戦である。

【雑   感】
・福岡は5月3日以来、約2カ月ぶりの勝利。先制した後、何かが何でも勝ちたいという思いがセレッソを上回ったように思う。特に福岡のディフェンス陣は素晴らしかった。
・何度も言うがセレッソは前節とは振れ幅の大きい悔しい敗戦であった。特にクルークスが完全に止められたのが痛かった。
・RSBは進藤選手だったが、やはり毎熊選手のようなドリブルでハーフスペースを駆け抜けるような攻撃のバリエーションがないので、相手側の対応はやり易かったのではないか。毎熊選手が怪我だったので進藤選手に責任がある訳ではないが。
・後半は攻撃的に攻めたが、クロス一辺倒だったのが気になった。ミドルシュートや無理してでも中央をドリブルで仕掛けるなどしないとずれが生じない。この試合の最終的なスタッツ(DAZN)ははセレッソ:福岡=シュート(枠内)が10(6):6(4)、ボール支配率が61%:39%であった。


2023年6月30日(金)2023年明治安田生命J1リーグ第19節
セレッソ大阪0-1アビスパ福岡
 @ヨドコウ桜スタジアム 天候:曇のち雨 19:03 KO 観客11,786

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