雨に哭いている さらば、アーリア #長谷川アーリアジャスール選手

7月4日 長居はサヨウナラの雨。
スペインの2部レアル・サラゴサへ完全移籍が決まり、昨日7月4日の大分トリニータ戦が長谷川アーリアジャスール選手にとってセレッソ大阪での最終戦となった。
カカウ選手、フォルラン選手、安藤選手がチームを去り、怪我人も多く、開幕当初はJ2屈指と言われた選手層も何とも心もとない。
長谷川選手は昨季、当時のランコ・ポポヴィッチ監督に請われてFC東京からセレッソ大阪に移籍してきた経緯からチームが不調に陥った時にはその象徴的な存在としてネット上で随分、叩かれていたのを覚えている。一方でブラジルW杯に向けての代表合宿に山下選手ともに召集されており、本当は良い選手なのかと思ったものだ。
セレッソ大阪にはレジェンド森島選手や香川選手、乾選手といった小柄ですばしっこくて、ドリブル突破のできる選手の系譜があり、この延長線上には楠神選手、関口選手がいる。実際、スタジアムで観戦していると彼らが敵陣深くにドリブル突破したり相手選手に激しくチャージすると応援のボルテージが一層上がるという感じで、本当にみんなああいうプレイが好きだなぁと判る。その意味では長谷川選手はそうした系譜からは外れるMFだ。手足が長くて、あまりスピードはないが、足の長さを生かして競り合いでよくマイボールにしていた。遅攻でのワンツーとかアイデアあふれる溢れるプレイがうまく、得点力もある。シュートが打てるとみえる場面でよくパスを出すので応援している方はイライラすることもあったが、ポポヴィッチ監督が志向するサッカーにフィットしているので今回、2回目のラブコールということになった。長谷川選手はもともと海外志向が強く、現在26歳という年齢を考えるとラストチャンスと思ったのだろう。
今季は中盤真ん中に山口選手、左に扇原選手、右に長谷川選手と組むことが多く、最近の試合では長谷川選手が自陣深くに下がって守備もしっかりフォローしていたこともあり、漸く中盤が安定してきたと思っていただけに残念である。4-3-3に拘ったシステムも昨日の試合では4-4-2に変えており、得点できなかったという結果をみればまた、このシステムの成熟にもかなりの時間と代償を払わなければならないのではないかとシーズンの半分を終えて5位という状況のなか、昨夏にゴイコカチャル選手、柿谷曜一郎選手が離脱し、チームが一層、苦境に陥ったことを考えれば不安は募るばかりである。しかし残ったメンバーで戦うのがサッカーである。残ったメンバーで後半戦での巻き返しに期待するしかない。
長谷川選手と言えば、昨年、フォルラン選手が例のアイスバスケットチャレンジをした際に大きなバケツをひっくり返して氷水をかけていたのが彼だった。フォルラン選手とも良好な関係を保っていたようであり、また、横浜マリノスやFC東京といった関東圏からこてこての大阪に来て「変な大阪弁」を駆使して馴染んでいたことを考えれば、コミュニケーション能力や環境適応能力が高いのだろう。そういった能力で海外でのチャレンジも成功して欲しいと思う。長谷川アーリアジャスール選手のスペインでの活躍を願う。


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